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大宮氷川神社と氷川女體神社その歴史と文化

大宮氷川神社と氷川女體神社

さいたま市に鎮座する二つの武蔵国一宮。片や関東を代表する大社の大宮氷川神社、片や社宝は埼玉の正倉院といわれる氷川女體神社。見沼のほとりにたたずむこの二社の成り立ちから現在までを対比し、あわせてさいたま市や周辺地域の歴史を紐解く労作。氷川神社の謎がここに明かされる。

著者等
野尻 靖
出版年月
2020年4月
版型
A5
頁数
184ページ
ISBN
9784878914713
価格
1,500円+税

2020年4月9日発売予定

目次

第一部  大宮氷川神社

Ⅰ 氷川神社の歴史
一、いにしえの時代の氷川神社
どのような神社か/発掘された氷川神社/「氷川伸」の位置/武蔵国の最高位/武蔵国一宮と氷川神社
二、二間社の氷川神社
市内周辺の二間社/中世に成立した二間社の氷川神社/佐々目郷での農民闘争/氷川神社の祭祀圏/祭神は一神から四神に
三、徳川家康から与えられた三〇〇石の社領
歴代権力者と関係/徳川家康三〇〇医師の社領を寄進/
四、境内整備の変遷
徳川家綱による社殿造営/神主氷川内記の登場/氷川内記による本社の変更/氷川内記による寺院の排除/明治の境内整備/対象の境内整備/昭和の境内整備
五、社殿の修復とリサイクル
社殿修復と富興行/今に残る徳川家綱造立の社殿/社殿のリサイクル/鳥居などの再利用
六、氷川神社と社僧
八つの坊と一つのお堂/三つの寺へ/最後は一つに
七、明治天皇と氷川神社
明治維新と観音寺/天皇がやって来る/二泊三日で神社を往復/天皇の大行列/天皇の氷川神社参拝/天皇の乗り物
八、明治維新と神主家
岩井家、唯一の神主へ/岩井神主家の立ち退き/新しい宮司がやって来た/東角井家宮司復帰へ
Ⅱ 石造物と参道
一、能書家佐々木史山
参道入口の「武藏国一宮」標柱/佐々木文山書の標柱/「本地正観音」の文字が削られた標柱/「官幣大社」の文字も埋められた標柱
二、能書家平林可儀
「氷川大宮御橋内」灯篭/建立した人たち
三、石造物と石工
石工名のある石造物/与野石工・川口石工/江戸の石匠/六丁石工/浦和の石工/医師の流通と運搬
四、参道の変遷
旧中山道と氷川参道/マツとスギの参道/ケヤキ中心の参道へ
Ⅲ 祭祀と儀式
一、大湯祭
大湯祭とはどんな祭か/大湯の由来/明治維新と大湯祭
二、夏越の祓
毎年六月晦日の夕刻「滝ノ下」において開催/準備から直会まで
三、雨乞
夕方に行われた雨乞の神事/神池の水を掻い出す雨乞/一ヶ月雨が降らないと限界

 

第二部  氷川女體神社
Ⅰ 氷川女體神社の歴史
一、神社の創建と見沼
まず神社の創建から/「三室」と「御室」/見沼とともにある神社
二、関東地方の「女体社」
各地の女体神社/氷川女體神社の性格/見沼を向いている神社
三、三鱗紋兵庫鎖太刀と北条氏
全国の兵庫鎖太刀/北条氏の家紋「三鱗紋」
四.氷川女體神社と大般若波羅蜜多経
大般若波居羅蜜多経とは/南北朝時代の書写/戦国時代の書写/購入した大般若経/大般若経の真読
五、氷川女體神社と社僧文珠寺
明治維新で現在地に移転/江戸時代の文珠寺の姿
六、女体社から氷川女體神社へ
古くは「女体社(宮)」/家康の寄進状遺構は「氷川」
七、徳川家康からの五〇石の社領寄進
徳川家康の寄進状/五〇石の土地のその後
八、四代将軍家綱の社殿造営と修復
徳川家綱の社殿造営/幕府直営の修復/出開帳などによる社殿の修復/富興行による修復・平成の修復
九、石造物と二つの参道
「武蔵國一宮」の石柱/神社裏の石造鳥居
Ⅱ 祭祀と伝説
一、見沼と御船祭
神社根本の神事/清楚で気品ある神輿/埼玉県一のおたから瓶子/出土した八〇〇本の竹
二、見沼の開拓と磐船祭
新たな「磐船祭」始まる/整備されていく祭りの場
三、名越の祓
茅の輪と「蘇民将来」伝説/茅の輪潜りと人形流し/氷川女體神社の名越の祓
四、見沼と龍神伝説
市内に伝わる竜の伝説/龍神伝説と氷川女體神社
Ⅲ 神社をめぐる人々
一、神主家と神道家橘三喜
神道家「橘三喜」の墓石/歴代の神主が明らかに
二、能書家の「武蔵國一宮」額
売れっ子の書道家関思恭/関思恭に依頼した目的
三、柳剛流剣術と奉納額
柳剛流という剣術/各地に残る柳剛流の奉納額/氷川女體神社に残る柳剛流の奉納額
四、文部省唱歌「案山子」と武笠三
山田の中の一本足の案山子/武笠三の人物像/文部省唱歌「案山子」ができるまで

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