関東を拓く二人の賢者楫取素彦と小野島行薫
関東を拓く二人の賢者― 一人は、明治初頭、熊谷・群馬の名県令と謳われた揖取素彦である。いま一人は民情荒い関東の地に浄土真宗を広めんとの願いをかなえた小野島行董であった。二人の生き方をドラマチックに描く。
- 著者等
- 韮塚一三郎
- 出版年月
- 1987年2月
- 版型
- B6判
- 頁数
- 232ページ
- ISBN
- 9784878911705
- 価格
- 2,000円+税
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」準主役:楫取素彦
NHK大河ドラマで放映された「花燃ゆ」の中で大沢たかおさんが演じていたのは楫取素彦です。吉田松陰より一年前に萩で生まれ、彼の信頼を得て松下村塾の後を任され、さらに松陰の妹二人と結婚もしました。長州藩で活躍した楫取素彦が熊谷県(今の埼玉県北部と群馬県南部の地域)へ。同県廃止と共に第2代の群馬県令となり、学者肌である彼が情熱的に経済と教育政策に尽力します。
この書籍の発行は昭和58年ですが、筆者は楫取素彦に感銘し、書き上げる貴重な資料を次々と入手し、白根多助(初代の埼玉県令)との書簡など貴重なエピソードも多数描かれております。また、ドラマでは登場しませんでしたが、土地柄、荒かった民情を青年僧・小野島行薫と一緒に浄土真宗の力で和らげました。幕末史ファンには興味ある一冊です。
目次
(前編)
楫取素彦
- 素彦と松陰
- 素彦の生い立ち
- 松陰の妹寿子との結婚
- 松陰と素彦、そしてその交友
- 松下村塾と素彦
- 維新への道
- 激動の時代が素彦を政治の道へ
- 尊王攘夷そして、尊王討幕へ
- 3第一次長州征討
- 薩長連合へ、素彦其の緒を開く
- 第二次長州征討
- 王政復古の大号令下る
- 討幕迫る 戊辰戦争
- 素彦、新政府参与となる
- 県令楫取素彦
- 地方官としてふたたび新政府へ
- 県令楫取素彦—熊谷県
- 名県令の事業
- 二人の名県令
小野島行薫
(後編)
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